終活に取り組んでいる人の多くが躓く点として、写真の処分がよく話題になります。どの写真も大切な思い出が詰まったものなので、捨てなければと分かっていてもなかなか処分に踏み切れません。とはいえ、写真の処分を遺された人に任せるのは酷なので、自分が健在であるうちに処分することをおすすめします。
もちろん他人のためだけでなく、写真の処分は自分にとってもメリットのある話です。取り組みづらい内容だからこそ、他人に任せず優先的に取り組んでみましょう。
今回は、終活で写真を処分する必要性や、処分の手順について紹介します。また、写真を整理していく中で、遺影になりそうな写真がないと気づく人もいるでしょう。そんな人のために、撮影方法についてもまとめました。
終活で写真の処分をする理由
終活において、写真の処分は必ず自分でおこなうべきです。写真が持つ価値を正確に把握しているのは自分だけなので、ほかの人では思うように処分ができないケースも多々あります。
また、終活で写真を処分するのは、遺された人のためだけではありません。自分の人生にとってもプラスになる可能性が高いため、前向きに検討すべきです。
終活で写真の処分をおこなうべき理由をまとめたので、頭に入れておきましょう。
写真を見ながら人生を振り返れる
整理する写真は、今まで自分が積み重ねてきたものでもあります。そのため、昔の写真を見ながら過去を振り返ることで、当時の思いや忘れていた気持ちなどを思い出す人も多いです。
私も時折、昔の旅行やイベントの写真を見て、物思いにふけることがあります。終活に限らず、過去の写真を見返して当時の思い出を振り返る人も多いのではないでしょうか。
写真を通じて過去の自分と向き合うことで、今後の人生をどう生きるべきかを具体的に考えられるようになります。これからの生き方を真剣に考えるためにも、終活を通じて写真の整理をおこない、自分の気持ちを再確認しましょう。
遺される家族の負担を減らせる
写真は一見簡単に捨てられるように思われがちですが、遺された人にとっては、非常に捨てづらいものだと答える人がたくさんいます。写真一枚一枚に、当事者の様々な思い出が残っているからです
実家の片づけで処分に困るものランキング
上記の表の通り、遺された人が最も処分に困るのが、思い出のつまった写真です。写真の価値を正しく認識できるのは当人だけであり、他の人から見るとどれが大切な写真で、どれが処分してもいい写真なのか区別がつきません。
例えば当事者の私でも、思い出の写真を消去する際はいつも迷ってしまいます。ましてや家族とはいえ他人であれば、大切な写真を捨てたら大変だからと、何時までも捨てられず荷物になってしまいかねません。
遺された家族に思い出の選別をさせるのは、非常に酷な話です。家族の負担を軽くするためにも、自分で写真の処分を済ませましょう。
遺影に使う写真を選べる
遺影は多くの場合、遺された写真の中から選ばれます。自分が死んでしまった後の話とはいえ、写りの悪い写真をチョイスされて遺影にされるのは良い気持ちがしません。
終活で写真を処分する過程で、納得できる写真をあらかじめ選んでおけば、家族が遺影選びに迷う心配もありませんし、自分も老後の後悔が一つ減ります。
万が一遺影に使える写真がない場合は、自分が動けなくなる前に遺影用の写真を撮っておくのも、選択肢の一つです。遺影の撮り方は後ほど解説するので、写真のない人は参考にしてください。
認知症の予防
写真を見ているときは脳の働きが活発になるため、認知症予防の効果があると言われています。若いうちはともかく、年齢を重ねると少しずつ脳の働きも低下してくるため、頭の運動という意味でも終活で写真を整理するのは効果的です。
私もたびたび思い出の写真を見返しますが、見ているときは様々な感情が湧き出るため、脳が活発になっていると感じます。認知症が心配な人は、予防を兼ねて写真の整理をしてみましょう。
終活で写真を処分する手順
写真を自分で処分したほうが良いことは分かったが、気持ちの問題でなかなか処分できない、という人も多いでしょう。そこで続いては、写真を効率よく処分するための手順を紹介します。
写真を分類する際の方法や、捨てられない写真の扱い方などをまとめました。少しでも写真の量を減らして終活を進めたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
写真をひとまとめにして分類する
まずは整理する写真を、一カ所にまとめます。続いて、その写真群を捨てるものと残すものに分類していきましょう。分類の種類は、「残すもの」、「迷っているもの」、「捨てるもの」の3種類あれば十分です。
基準としては、少しでも迷ったら迷っているものに分類しておくと、作業途中で悩まずに済みます。ここでの作業はおおまかな分類分けなので、迷っているものの分類が増えても問題ありません。
最初に写真を仕分けすることで、悩む写真の枚数を減らせるため、トータルの作業時間を短縮できます。あまり厳密に仕分けする必要はないので、深く考えずテンポよく分類分けをしていきましょう。
迷ったものはデジタルデータにして残す
仕分けが完了したら、迷っているものに分類した写真の処遇を考えます。絶対必要なくらい大切なものではないけど捨てるのは忍びない、そういった写真への対応としておすすめなのが、デジタルデータにして残す方法です。
私も思い出の写真は、すべて現物ではなくデジタルデータで残しています。これから写真を撮る人は、荷物にならないように最初からデジタルで記録を残すのも、一つの方法です。
デジタルデータであればスペースを取りませんし、気になったらいつでも見返せます。どんなに枚数が多くてもかさばらないので、数が多くなりがちな迷ってしまう分類の写真への扱いとしても最適です。
デジタルデータへの移行方法としては、主に以下の方法が挙げられます。きれいに残すのなら、写真のスキャンがおすすめです。一方、直接撮影する手法なら複数枚の写真を閲覧できるため、関連した写真をまとめて管理したい場合に役立ちます。
- 写真をスキャンしてデータに変化させ、パソコンやスマホ、クラウドなどに保存しておく
- 写真を直接撮影し、データを保存しておく
現物で残す写真はアルバムにまとめる
特に思い出に残る写真は、デジタルデータではなく現物で残したいと思う人も多いでしょう。残すと決めた写真の管理には、アルバムを活用するのがおすすめです。
ひとまとめにしておけば、家族にも大切なものだと一目でわかりますし、見返すのも容易です。アルバム1冊にまとめられる程度の量であれば、かさばることもありません。
不要な写真と混ざってしまうリスクも避けられるため、アルバムを活用してきれいに残しておきましょう。
不要な写真を処分する
最後に、不要な写真とデジタルデータを残した写真の現物を処分します。処分と言っても、ただゴミ箱に捨てればいいわけではありません。写真の多くは個人情報が写っているため、そのまま捨てるのはリスクがあるからです。
- シュレッダーにかけてから捨てる
- 社寺にお焚き上げを依頼して供養してもらう
- 不要品回収業者に処分してもらう
枚数が少ないのであれば、シュレッダーで粉砕してから燃えるゴミとして捨ててしまうのが最も簡単です。写真をシュレッダーにかけることへ抵抗がある場合は、業者や社寺に依頼することで、代わりに処分してもらえます。
終活をしたけど遺影に使える写真がない!撮影方法は?
写真の整理をしていると、自分の遺影として残せる写真がない、と気づくケースが多々あります。ちゃんとした遺影になる写真が欲しいなら、生前の内に遺影を撮影しておきましょう。
ここでは、撮影場所や撮影のポイントなどについて紹介します。遺影の撮影は決してハードルの高い行為ではないため、納得のいく写真がないなら検討してみましょう。
遺影を撮影する場所
遺影の撮影場所には、候補が多数あります。
- フォトスタジオや写真館
- 自分にとって思い出の場所
- 自宅
遺影の質を重視するなら、フォトスタジオなどでプロに撮影してもらうのがおすすめです。費用の相場は2万円~3万円ですが、写真の知識や道具がなくても、きれいな写真を用意してもらえます。
シチュエーションを重視するなら、自分にとって思い出の場所まで出向き、遺影を取るのもありです。その人だけのオリジナリティある写真になるため、印象に残りやすい遺影が撮影できます。
質やシチュエーションにこだわりがないなら、自宅で撮影しても構いません。最も手軽に撮影できるうえ、慣れ親しんだ場所での撮影になるので自然体で撮影に臨める点も、メリットになると言えます。
遺影を撮影する際のポイント
遺影を撮影する際は、次の要素に注意してください。
- 服装
- メイク
- 小物
プロに依頼する場合、服装は喪服であるケースが多いです。一方、自宅や思い出の場所で撮影するなら、私服やスーツなどであっても問題ありません。
メイクについては、なるべく自然体で明るい印象になるよう心掛けてください。自身がなければ、フォトスタジオなどのプロに依頼しましょう。メイクなどもすべて手掛けてくれるため、安心して撮影に臨めます。
小物をまとって撮影する際は、顔が隠れないように注意してください。遺影は顔全体が良く見えるものであることが大前提なので、小物を使う際は最小限にとどめておきましょう。
写真は他人に任せず、自分で整理しよう
遺された人にとって、写真は扱いに困るものです。負担を減らすためにも、自分が元気なうちに整理を済ませておきましょう。
写真を処分する際は、分類分けしてから取り組むとスムーズに進みます。現在はデジタルデータで残す選択肢もあるので、写真を思い切って処分したとしても心細くなる心配はありません。
写真を整理する中で遺影になりそうな写真がないなら、この機会に撮影してしまいましょう。質を求めるならプロにお願いして、オリジナリティを求めるなら自宅や思い出の場所での撮影がおすすめです。