墓じまいで不幸になる?祟りや災いについて真相と対策を解説

墓じまいをしても不幸になることはありません。しかし、墓じまいはお墓を撤去してご先祖さまを新しい供養先に移動させるため、祟りや災いなどの不幸を連想させる言葉をイメージさせます。

墓じまいの理由は家庭により異なりますが、費用面の問題や通いやすさを考えます。ご先祖さまにとっても、お墓を守る親族のためにも良いことなのに不幸を呼ぶのは避けたいです。

本記事では、墓じまいで不幸になるのか?真相と気持ちよく墓じまいを進めるための対策を解説します。墓じまいは何度も行うものではありません。一度の墓じまいをスムーズに進めるために参考にしてください。

目次

墓じまいは不幸になると言われる2つの原因

墓じまいが不幸になると言われるのは、肉体的・精神的に負担があるからです。

実際に、墓じまいを済ませた後に体調を崩した方もいます。そこで墓じまいが原因と考えるのですが、墓じまいが不幸を呼ぶというのは迷信です。

その理由は、墓じまいをする理由にあります。墓じまいを考える大きな理由は「費用面」「管理面」です。お墓は保持しているだけで費用がかかります。墓じまいは更地にして管理人へ返還するので、墓じまいをすることでお墓の管理費用は不要になります。

「管理面」で墓じまいを考える家庭も増えています。お墓参りに頻繁に行けずにいるとお墓周辺は汚れます。見た目の問題もありますが、周りのお墓へも影響がでます。墓じまいすることで定期的に手を合わせられる場所に移動すれば管理における負担も軽減できます。

墓じまいは、今の環境を変えることで費用面や管理面の問題をクリアします。お墓を守る親族への負担も少なくなり、ご先祖さまも気持ちよく体を休めることができます。そのため、墓じまいで不幸になるのは迷信なのですが、墓じまいの心得を理解しないと肉体的・精神的な負担から体調を崩すこともあるので注意が必要です。

墓じまいに必要な3つの心得

墓じまいで不幸にならないためには、墓じまいに必要な3つの心得を確認しておきます。

  • 墓じまいは敬意を込めて行うもの
  • 墓じまいせずに放置するほうが災いのもと
  • ご先祖さまや親族との絆が薄れる

墓じまいは不幸になると言われるのは、墓じまいを正しく行わないのも理由の一つです。墓じまいとは何のために行うのか?墓じまいせずにいるリスクなど、墓じまいの必要性を理解することも幸福を引き寄せるためには必要です。

墓じまいは敬意を込めて行うもの

墓じまいは、お墓に眠るご先祖さまに敬意を込めて行います。

墓じまいは、今あるお墓を撤去します。どうしてもマイナスのイメージが強くなりますが、これからも安らかに眠るための供養の手段です。まず、基本的な意味を理解することが重要になります。

気持ちの中で、粗末にしていると考えると「病は気から」なんて言われるように体調を崩しやすくなります。でも、墓じまいをご先祖さまのための供養と考えると敬意を込めて気持ちよく進めることができるでしょう。

墓じまいせずに放置するほうが災いのもと

墓じまいにマイナスのイメージを持つと、そのまま放置する方を選ぶこともあります。しかし、墓じませずに放置する方が災いを呼ぶと理解しましょう。

墓じまいを少しでも考えたのなら、お墓を維持することに何らかの問題があるからでしょう。その問題を放置することで、以下のようなことが起こります。

  • 長年お墓の手入れや管理ができない
  • 周辺のお墓に迷惑をかける
  • 管理費が支払えずに滞納が続く
  • 周辺トラブルや管理費の滞納によって強制撤去される

墓じまいしないリスクは、想像以上に負担が大きいです。しばらく掃除ができていない程度なら問題はありませんが、長年掃除ができていない状況のお墓は周辺トラブルを招く原因です。また「あのお墓は誰も手を合わせにきていない」というイメージがつきます。

お墓は維持するだけで費用がかかるので、毎月固定の料金を支払います。費用面が負担になると滞納することもあるでしょう。しばらくは管理人からの催促に対応するとお墓は維持できますが、催促に応じられずにいると強制撤去の可能性も出てきます。

強制撤去になると、撤去費用の請求だけでなく無縁仏となります。無縁仏となったお墓の遺骨は、他の無縁仏と一緒に合祀されるのが一般的です。自ら行う墓じまいと状況は大きく異なるので、墓じまいせずにいるリスクも考えなければいけません。

ご先祖さまや親族との絆が薄れる

墓じまいせずに、問題を放置するとご先祖さまだけでなく親族との絆も薄れる可能性があります。

ご先祖さまは定期的な掃除と、親族に逢えることを楽しみにしています。しかし、汚れた状態で放置され、なかなか親族が会いに来ない環境は罰当たりと考えられます。何か不幸が続いたとき「お墓に手を合わせていないからだ」と考えたことはありませんか?逆に何か良いことが起こった時「ご先祖さまが見守ってくれているんだ」と感じませんか?

体無きいまも、ご先祖さまは見守ってくれているというのが言い伝えで、自分に幸運を呼ぶためにはお墓も大事に守るのも一つの手段です。

このような考えを持つ人が多い中で、お墓を粗末に扱っていると考え方の違いから親族間のトラブルに発展することもあります。お墓はみんなで守るものであり、墓じまいにおいても親族の同意は必要です。親族が納得できる供養方法を選ぶことがご先祖さま、親族間の関係を良好にすると考えましょう。

墓じまいで不幸にならないための対策

墓じまいで不幸にならないための対策を紹介します。

  • 体調管理の徹底する
  • 親族や遺族の協力を得る
  • 管理者へ事前に相談する
  • 信頼できる石材店に依頼する
  • 墓じまい後の供養方法を決める
  • プロの代行業者へ依頼する

墓じまいは、気持ち的にも身体的にも余裕を持って行うことが重要です。一人で抱える問題ではなく、無理なく進めるために周りの協力が必要です。また、墓じまいに関わる方への配慮も重要で、ストレスなく墓じまいすることが不幸にならない対策になります。

体調管理の徹底する

墓じまいは、想像以上に肉体的に負担がかかります。そのため、体調管理の徹底が大事です。

  • 規則正しい生活
  • バランスのとれた食事
  • 適度な水分摂取
  • 十分な休養と睡眠
  • 適度な運動
  • 感染予防(手洗い・うがいなど)

墓じまい前は、無理なく過ごすことはもちろんですが、墓じまい後もしばらくは休養できる環境を整えましょう。

親族や遺族の協力を得る

墓じまいは、親族や遺族の協力を得て行います。墓じまいは以下の手順で行うのが一般的です。

  • 家族相談
  • 墓地管理者相談
  • 納骨先選び
  • 行政手続き
  • 閉眼供養
  • お墓の解体
  • 納骨法要

墓じまいは独断で行うものではありません。必ず親族間で話し合いを行います。考え方の違いから話がまとまらないこともあります。ここで全く協力的でない親族がいるのも珍しくはありません。墓じまいに必ず必要な家族相談もストレスになることも理解しておきましょう。

墓じまいを進める中で、お世話になった管理人への報告と相談が必要です。また、墓じまい後の新しい納骨先も探します。必要に応じて行政手続きも進めなくては行けず、お墓の撤去もしなくてはいけません。全ての手続きは一箇所で済まないので数日〜数ヶ月必要です。

一人で行うには負担が大きすぎるので、全ての作業を親族間で共有することが重要です。協力して分担できることは分担して墓じまいの負担を軽減しましょう。

管理者へ事前に相談する

墓じまいを決めたら、できるだけ早く管理者へ墓じまいの意思を伝えます。その理由は、急な墓じまいは誤解を招くからです。

墓じまいが悪いことではありません。しかし、墓じまいはご先祖さまの供養の一つなので簡単に決断できることではありません。そのため、管理者は急な墓じまいの報告に不信感や誤解を招くことがあります。

管理者との信頼なくした状態での墓じまいは、どこかモヤモヤします。気持ちよく墓じまいするためにも、これまでお世話になった管理者へ感謝の気持ちをもち、事前に「今後の供養について相談したい」という姿勢で墓じまいの意思を伝えましょう。

信頼できる石材店に依頼する

墓石の撤去やお墓の整地作業は、石材店に依頼するのが一般的です。

お墓の撤去費用は墓石のサイズや墓地の区画によって異なります。追加料金や過剰請求のトラブルを避けることも重要です。そこで石材店を選ぶ際は、必ず複数社に相見積もりします。

石材店にも得意、不得意があり、一方では追加費用がかかる作業が、別の業者なら込みの料金で引き受けることもあります。いくつか絞り込んだら、担当者との相性で選ぶのもおすすめです。墓じまいに理解のある方なら、気持ちよく作業を進めてくれるでしょう。

墓じまい後の供養方法を決める

墓じまいにより取り出されたご遺骨をどのように供養するのか、あらかじめ決めておきます。永代供養や散骨など多様な方法があります。

  • 新しくお墓を建てる場合|150万円程度
  • 納骨堂にした場合|20~150万円程度
  • 樹木葬にする場合|5~150万円程度
  • 散骨にする場合|5~30万円程度
  • 手元供養にする場合|5千〜3万円程度
  • 合祀墓にする場合|3〜30万円程度

供養方法によって、毎月必要な費用や初期費用が異なります。保管方法も異なるので、親族と話し合って納得できる方法を選びましょう。

プロの代行業者へ依頼する

墓じまいは無理せず、困難な時はプロの業者を利用しましょう。他人に任せるのは不幸を呼ぶと考えるかもしれませんが、無理して墓じまいするよりも健康を維持しながら任せられることは任せた方が良いです。代行の種類は、以下を参考にしてください。

代行の種類サービス内容
行政手続き代行改葬許可申請や書類提出などの行政手続き
供養の代行僧侶の手配や供養の儀式を代行
墓石撤去・解体代行墓石の解体・撤去を行い、地面を整地
遺骨の移転(改葬)代行ご遺骨の新たな場所への移転や、納骨堂への手続き・輸送

依頼する内容によって費用は異なります。フルで依頼することもできるので時間や予算に合わせて選ぶと良いです。

不幸にならないご先祖さまが安心できる墓じまいを心がけよう

墓じまいは、親族や管理者との話し合いだけでなく行政手続きから、墓石の撤去や解体などの手続きが必要です。

これらの作業を個人で行うには負担が大きく、費用もかかります。親族の協力を得て、無理なく墓じまいを進めることは重要です。もし、個人での墓じまいが困難な時はプロに依頼するのも一つの方法です。

墓じまいで不幸にならないためにも、墓じまいが大きな負担にならないためにも、ご先祖さまに敬意を持って理想の墓じまいを考えましょう。

この記事を書いた人

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