お墓が不要になり、墓じまいを検討する方もいるはずです。
墓じまいをすることで費用も節約でき、手間や負担が軽減されるため、メリットも大きいですが、完了するまでは手続きもたくさんあるため、労力がかかります。
もし、墓じまいをしている過程で体調不良を起こしたときは、様々な作業が止まってしまうケースも考えられるため、対策を今から考えておくのが重要です。
墓じまいするときの体調不良の原因やポイントについて内容を紹介しましょう。
墓じまいの際に体調不良になってしまう原因とは?
墓じまいをするときに体調不良になってしまうのは原因があります。
故人に関係することなので、スピリチュアル的な要素を考える人もいますが、そうではなく、明確な原因があります。どのような点で体調不良を起こしてしまうケースがあるのか内容を紹介しましょう。
話し合いなどで負荷がかかってしまう
墓じまいは様々なことをするため、忙しくて負荷がかかってしまいます。
例えば、墓じまいをするときは親族とコミュニケーションを取る必要があるため、時間を取り分けて話し合いをします。
ただ、状況やそれぞれの考え方によっては1回で終わりではなく、何回も行わなくてはいけないケースもあるでしょう。
また、お墓先のお寺や業者などの関係者とも話しをする必要があり、遠方にある場合は車やバスなど交通機関を利用して何度も往復しなくてはいけない場合もあります。
何度も移動や話し合いをするのは体に負担がかかってしまい、疲労が溜まって体調を崩してしまうことにつながるでしょう。
書類の手続きが複雑で時間を取られる
墓じまいするとなれば役所の手続きも必要になり、時間を取られます。必要となる書類には以下のものがあります。
- 改葬許可申請書
- 埋葬証明
- 受入証明書
- 承諾書
- 申込者の身分証明書写し
改葬許可証は現在の墓地がある自治体の役所で発行が可能です。窓口まで取りに行く、またはホームページから入手も可能です。
埋葬証明書は誰なのかを把握するために必要であり、現在の墓地の管理者から発行してもらいます。
基本的には民間霊園や寺院墓地先から発行してもらえますが、現地まで赴かなくてはいけません。
受入証明書は新しい改葬先の管理者に発行してもらう必要があり、自治体で入手できます。
承諾書は墓地の名義人以外の人が必要になる書類であり、こちらも自治体で入手可能です。
ただ、それぞれの書類は自治体や寺院で発行してもらう必要があり、記入もいろいろあるため、時間がかかります。
そのため、忙しくて体調不良を起こしてしまう方もいると言えます。
仕事や生活の両方で負担がかかる
墓じまいの手続きはたくさんありますが、自分の仕事や生活と両立させながら進めていくのが基本になるため、より負担がかかります。
墓じまいは上記でも紹介していますが、遠方まで行くケースや行政への手続きなどいろいろあります。
仕事をしながら合間の時間に計画して進めなくてはいけないので、普段ならプライベートに利用している時間も動かなくてはいけません。
生活でも子供がいるなら世話する必要もあるため、計画がびっしりになって心身共に疲弊する可能性があります。
無理をしてしまい、結局のところ体調を崩してしまう場合もあるでしょう。
1人で準備を行うケースもある
墓じまいの準備をするときは、1人で行う方もいるはずです。
ただ、墓じまいは知人や関係者への連絡、行政への手続きなど、やるべき事がたくさんあるため、全てを1人でするとなるとかなりの疲労が溜まります。
継承者の方が中心になって管理を行うため、責任感もあるはずですが、一気に全ての作業を行うと肉体的な負担が大きくなります。
特に、1人暮らしをしている方だと周りからのサポートを期待するのが難しく、分担して作業するのが厳しい場合もあるでしょう。
しかし、無理をしてしまって結果的に体調不良を起こしてしまう可能性もあるので、注意しなくてはいけません。
精神的にきつい場合もある
墓じまいは、故人やご先祖について回想する機会にもなります。
そのため、故人や家族への想いが強い人だと、墓じまいをしているときに悲しみが大きくなり、精神的に大きな負担になるケースもあります。
墓じまいは直ぐに終わる作業ではなく、個々のペースによって異なりますが、1〜2年の月日を要する場合もあるでしょう。
そのため、精神的なダメージが蓄積されていき、体調不良を起こして準備が停止してしまい可能性もあります。
特に、精神面が強くない人であれば、ストレスによって直ぐに体に異変が起きるケースもあるため注意するようにしてください。
体調不良により墓じまいができない場合
墓じまいをしている際に体調不良を起こしてしまったなら、無理をしないようにすべきです。
ただ、墓じまいへの対応が遅れてしまうと、デメリットが大きくなるケースもあります。
どのような点に注意すべきなのか内容を紹介します。
一度ストップして体調が回復するのを待つ
墓じまいの疲労が蓄積されて体調不良を起こしているなら、一度作業をストップすべきです。
体調が悪いまま作業すると、さらに調子が崩れてしまい、自分にとって大きなデメリットになります。
墓じまいにより、各方面と打ち合わせの計画があったときは、理由を話して延期してもらうようにしましょう。
もし、やっておかなくてはいけない作業があるなら、誰かに代わりにできないか確認してみるのもおすすめです。
少し休息をとって自分の体調が良くなっても、万全になるまでは作業をストップしておくのが良いので、無理しないようにしてください。
放置し続けると強制的に撤去される可能性がある
墓じまいをしない状況で誰も管理する人がおらず放置してしまうと、荒れ果てていくことになります。
ただ、無縁墓になると最終的には強制撤去になってしまうため、遺骨は合同墓に納められてしまう可能性があります。
自分の希望した方法にならないため、強制的に撤去されないよう、荒れ果てた状態にしないよう、できる限りの管理を行うようにすべきです。
また、強制撤去は墓地管理者、周辺の民家にも大きく迷惑をかけるケースになるため、体調不良によって墓じまいの工程がストップしている際も、最低限の管理を行えるように計画するのが良いでしょう。
墓じまいで体調不良にならないための対策とは?
墓じまいをするときは、いろいろな負担がのしかかってくるため、体調不良を起こしてしまう可能性があります。
ただ、調子を崩してしまうと、全ての工程がストップしてしまい、計画も再度練り直さなくてはいけないので、しっかりと対策を立てておくのが大事です。
どうすれば健康を維持しやすくなるのか、ポイントについて紹介しましょう。
無理をしないように計画を立てる
墓じまいは親族や菩提寺とのコミュニケーション、また行政の手続きのために市役所を訪れるなど、様々な作業があります。
人によってはできるだけ早く終わらせようと切り詰めて計画するかもしれませんが、あまりに詰め込み過ぎると、肉体的にも精神的にも体調を崩しやすいためリスクが大きいです。
そのため、自分の体調をチェックしてストレスが溜まらないように、親族の話し合いと行政の手続きに日程の間隔を開けるなど、上手くスケジュールを立てるようにしましょう。
また、極力ストレスが溜まらない方法を取るのもおすすめです。
例えば、親族が遠方に住んでいるなら、電話である程度の内容を擦り合わせして確認もできます。
自分のストレスを溜めない方法は何かを考慮して計画を練るようにしてください。
親族や遺族と分担して作業を行う
親族や遺族と分担して作業を行うのも、体調不良を回避する1つの方法です。
墓じまいは作業工程が多いのも負担になりますが、精神的にもストレスがかかります。
全てを1人で行うとなれば、健康的な人でも体調を崩すリスクが高いので、親族と作業を分担して負荷を分散できるようにするのがおすすめです。
誰が墓じまいの何を分担するのか話し合いで決定しなくてはいけないので、時には時間を要する可能性もありますが、自分の負担は大きく軽減できるはずです。
継承者だからと全てを自分で行う必要はなく、むしろ協力を得た方が親族の意向なども把握しやすくなるため、何か1つでも作業してもらえるように頼んでみましょう。
プロの代行業者に依頼する
墓じまいで親族の協力を得るのが難しく、自分の負担が大きいようなら、プロの代行業者に依頼するのがおすすめです。
プロであれば、墓じまいのノウハウや知識を得ているため、スムーズにサポートしてくれますし、アドバイスも得られるため、効率的に作業できます。
特に、墓じまいでの行政手続きは市役所に行き、記入もたくさんしなくてはいけないので、煩わしい方もいるはずですが、業者に依頼すれば全て処理してくれるので時間や手間も削減できます。
また、墓じまいでは重機や資材を扱うケースもありますが、代行業者だとサポートしてくれるため、依頼しておくだけで、後は対応してくれるのがメリットです。
代行業者によって墓じまい全てをサポートしているわけではなく、一部のみとなっている場合もあるため選択するときは見極める必要もありますが、負担はかなり軽くなります。
ただ、費用は全てを依頼するとなると30万円くらいはかかるので、事前に確認と資金の準備をしておく必要があります。
仕事量や生活面の負担を減らす
代行業者に依頼するときは、仕事量や生活面での負担を減らすのも1つの方法です。
仕事は会社員などであれば難しい面もありますが、例えば有給を使用できるなら、墓じまいに関わる時のみ休暇をとって作業するのもありです。
生活面でも家族の中でサポートしてもらえるなら、助けてもらうことで負担を軽減できるため考慮してみましょう。
墓じまいの体調不良まとめ
墓じまいをするときに体調不良を起こすと作業がストップするため、健康を維持できるように計画や協力してもらうのがポイントです。
1人で全て抱え込まないように、まずは親族間での話し合いで作業分担できないか相談してみましょう。