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執筆・監修:終活カウンセラー1級

エンディングノートの書き方完全ガイド|項目別の記入例つき

エンディングノートを買ったものの、白紙のまま……という方はとても多いです。理由ははっきりしていて、「最初のページから順番に、完璧に書こうとするから」。この記事では、終活カウンセラー1級として相談を受けてきた経験から、挫折しない書き方の順番と、項目別の具体的な記入例をご紹介します。

書き始める前に:挫折しない3つのコツ

コツ1. 書ける項目から書く

エンディングノートは最初のページから書く必要はありません。「趣味」「好きな食べ物」など気楽な項目から始めてください。1項目でも書けば、ノートは白紙ではなくなります。

コツ2. 完璧を目指さない

空欄があっても構いません。エンディングノートは提出書類ではなく、何度でも書き直せる下書きです。鉛筆や消せるボールペンで書く方も多くいらっしゃいます。

コツ3. 1回15分と決める

一気に書き上げようとすると、気持ちが重くなって続きません。「お茶を飲みながら15分だけ」と決めて、数週間かけて埋めていくのが長続きの秘訣です。

【項目別】書き方と記入例

ここからは、市販のエンディングノートに共通する主要項目ごとに、書き方のポイントと記入例を紹介します。

1. 自分の基本情報

氏名・生年月日・本籍地・血液型など、手続きに必要になる情報です。本籍地は運転免許証の廃止後は意外と確認が難しいため、必ず書いておきましょう。

記入例:本籍地:東京都○○区○○町1-2-3/マイナンバーカード・年金手帳の保管場所:寝室のチェスト2段目の書類ボックス

2. 財産・お金の情報

銀行口座、証券、保険、不動産、ローンなどの「ありか」を一覧にします。暗証番号やパスワードそのものは書かないのが原則です(紛失・盗難時のリスクになります)。「どこの銀行に口座があるか」がわかるだけで、家族の手続き負担は大きく減ります。

記入例:○○銀行△△支店(普通):年金受取口座、通帳は仏壇下の引き出し/□□生命の終身保険:証券は自宅金庫、担当者名刺を同封

3. 医療・介護の希望

告知の希望、延命治療についての考え、かかりつけ医、常用薬、アレルギーなどを書きます。ここは家族が最も判断に迷う部分です。「今の気持ち」で構わないので、考えを言葉にしておきましょう。

記入例:病名の告知:本人に直接伝えてほしい/回復の見込みがない場合の延命治療:望まない(2026年7月時点の気持ちです。変わったら書き直します)

4. 葬儀・お墓の希望

葬儀の規模や形式、遺影に使ってほしい写真、連絡してほしい人のリスト、お墓や納骨の希望などを書きます。連絡先リストは、家族が最も助かる情報のひとつです。

記入例:葬儀は家族と親しい友人のみの家族葬を希望/遺影は2025年の金婚式の写真(アルバム3冊目)/連絡してほしい人:別紙の住所録に○印

5. デジタル情報(デジタル遺品)

スマホのロック解除方法の手がかり、ネット銀行・ネット証券の有無、サブスクリプション契約の一覧などです。近年、遺族が最も困る項目になっています。詳しくはデジタル遺品の整理方法の記事で解説しています。

記入例:スマホ:iPhone、パスコードは銀行の貸金庫の封筒内に保管/月額契約:動画配信2件・新聞電子版1件(クレジットカード明細の「○○」表記が該当)

6. 家族・大切な人へのメッセージ

最後まで書けなくても大丈夫な項目ですが、実は遺されたご家族が何度も読み返すのはこのページです。長文である必要はありません。「ありがとう」の一言でも、家族にとっては宝物になります。

書いたあとの保管と共有

書いたことを誰にも伝えていないと、発見されないまま手続きが進んでしまうことがあります。次の2点をセットで行ってください。

定期的な見直しのすすめ

口座や保険、気持ちは変わっていくものです。年に1回、誕生日やお正月などの節目に見直すことをおすすめします。見直した日付をノートに書いておくと、家族が「いつ時点の情報か」を判断できて安心です。

なお、財産の分け方に関する希望は、エンディングノートに書いても法的効力はありません。相続に関わる内容は遺言書の作成や、専門家への相談をおすすめします。

まとめ

  • 書ける項目から、1回15分、完璧を目指さない——が挫折しない3原則
  • 財産項目は「ありか」だけ書き、暗証番号やパスワードは書かない
  • 医療・葬儀の希望は「今の気持ち」でOK。日付を添えて書き直せばよい
  • 保管場所を決め、ノートの存在を家族に伝えてはじめて完成

これから書き始める方は、記入項目が整理された市販ノートを使うとスムーズです。おすすめエンディングノート10選の比較記事で、あなたに合う1冊を探してみてください。