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執筆:はじめての終活ガイド運営者(終活カウンセラー1級)

住宅型有料老人ホームの登録制とは?入居前に確認したい10項目

住宅型有料老人ホームの資料を施設担当者と確認する高齢者夫婦と家族

結論:登録制は2027年12月の施行が予定されていますが、詳しい基準などはこれから政令・省令で定められる段階です。制度が整うのを待つだけでなく、いま検討しているホームについて「介護が必要になったときのサービスの受け方」「費用の内訳」「退去の条件」を書面で確認することが、親と家族を守るいちばん確実な準備です。この記事では、厚生労働省の資料で確認できる事実と、一般的な解説、編集部からの提案を分けて整理しました。

この記事でできるようになること:有料老人ホームの登録制について何が決まり何が未定かを知り、住宅型有料老人ホームの仕組みを理解したうえで、見学・契約の前に家族で確認したい10項目をチェックリストで使えるようになります。

この記事の読み方:本文の「ニュースの事実」は厚生労働省の公表資料で確認できた内容、「一般的な解説」は制度の基本的な説明、「編集部の提案」は運営者が家族の立場で考えた確認の進め方です。提案は法律や制度で決まったルールではありません。

情報は2026年10月22日時点で確認したものです。登録制の基準や施行日は政令・省令で正式に定められるため、最新の内容は出典の厚生労働省ページで確認してください。

ニュースの事実:有料老人ホームの登録制で決まったこと

厚生労働省は2025年4月から「有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会」を開き、2025年11月5日に「とりまとめ」を公表しました。その後、有料老人ホームの見直しを含む「社会福祉法等の一部を改正する法律」が2026年6月25日に公布されています。

時期厚生労働省の資料で確認できた内容
2025年4月〜10月検討会で有料老人ホームの現状と課題、関係者ヒアリング、とりまとめ案を議論
2025年11月5日検討会の「とりまとめ」を公表
2026年4月3日「社会福祉法等の一部を改正する法律案」を閣議決定
2026年6月25日改正法(令和8年法律第51号)を公布
2026年9月18日第9回検討会で「登録制の施行に向けた対応」を議論
2026年10月9日第10回検討会で「登録制の施行に向けた対応について(まとめ)」を議論。資料では、登録制の施行を2027年12月、既存ホームの移行の経過措置を1年間(2028年12月まで)とする予定が示された

登録制の対象として示されている方向

厚生労働省の資料では、中重度の要介護者や医療的ケアを必要とする方などを入居対象とする有料老人ホームについて、事前に登録を求める仕組みを設ける方向が示されています。検討会では、運営やサービスの透明性、併設の介護事業所との関係、ケアマネジメントの独立性なども論点とされてきました。

まだ正式に決まっていないこと(2026年10月22日時点):2027年12月の施行や1年間の経過措置は、検討会資料で示された「予定」です。施行日、登録の対象となるホームの具体的な範囲、登録基準の細目は、今後の政令・省令などで正式に定められます。検討会で示された「案」は確定した基準ではありません。「このホームは登録済みだから安心」「登録制の対象外だから不安」と、制度の名前だけで判断しないようにしましょう。

一般的な解説:住宅型有料老人ホームとは

有料老人ホームは、一般に「介護付き」「住宅型」「健康型」などに分けて説明されます。住宅型有料老人ホームは、食事や生活支援などのサービスが付いた高齢者向けの住まいで、介護が必要になった場合は、入居者が自分で選んだ外部の訪問介護などの介護サービスを利用する形が一般的です。

このため、同じ「住宅型」でも、どの介護サービス事業所を使うのか、夜間に誰が対応するのか、医療的ケアにどこまで対応できるのかは、ホームごとに大きく異なります。パンフレットの「介護が必要になっても安心」といった表現だけでは、実際の体制は分かりません。

確認の観点住宅型で特に確認したい理由
介護サービスの受け方外部の事業所と個別に契約する形が一般的なため、事業所を自由に選べるかを確認する
費用家賃・管理費・食費などのホームの費用と、介護保険サービスの自己負担が別々にかかる
状態が変わったとき介護度が上がった、医療的ケアが必要になったときに住み続けられるかがホームごとに違う

介護保険サービスの自己負担の割合や利用できるサービスの量は、本人の所得や要介護度などで変わります。具体的な金額は、担当のケアマネジャーや市区町村の窓口で確認してください。

編集部の提案:入居前に確認したい10項目

ここからは、親の入居先を探す家族の立場で、見学や契約の前に確認しておきたい項目を編集部が整理したものです。登録制の基準そのものではありません。複数のホームを比べるときは、同じ10項目で記録すると違いが見えやすくなります。

  1. ホームの種類と、行政への届出・登録の状況
    住宅型・介護付きなどの種類を重要事項説明書で確認します。あわせて、登録制が始まったときにどう対応する予定かをホームに聞いておきます。
  2. 介護サービス事業所を自分で選べるか
    併設の事業所を使うことが入居の条件になっていないか、外部の事業所を選んだ場合に不利な扱いがないかを確認します。
  3. ケアマネジャーを選べるか
    介護サービスの計画を立てるケアマネジャーを、入居後も本人や家族の希望で選べるかを確認します。
  4. 夜間・緊急時の体制
    夜間に職員が何人いるか、急変時に誰がどこへ連絡するか、家族への連絡方法を具体的に聞きます。
  5. 医療的ケアへの対応範囲
    たんの吸引や服薬管理など、どこまで対応できるか、対応できなくなった場合はどうなるかを確認します。本人の状態に合うかは、主治医にも相談しましょう。
  6. 費用の内訳と、将来の負担
    入居時の費用、毎月の費用(家賃・管理費・食費など)、介護保険の自己負担、おむつ代などの実費を分けて見積もります。値上げの条件も確認します。
  7. 前払金がある場合の返還の条件
    入居一時金などの前払金がある場合、退去や死亡時にどう返還されるかを契約書で確認します。口頭の説明だけで判断しません。
  8. 退去を求められる条件
    介護度や医療的ケアの必要性が変わったとき、費用の支払いが難しくなったときなど、退去を求められる場合の条件と手続きを確認します。
  9. 契約前に書類を持ち帰って読めるか
    重要事項説明書と入居契約書を事前に受け取り、家族で読む時間をもらえるかを確認します。その場での契約を急がせるホームには慎重になりましょう。
  10. 相談・苦情の窓口と、紹介事業者の立場
    ホーム内外の相談窓口を確認します。紹介事業者を通す場合は、紹介手数料を誰が負担するのか、紹介先が偏っていないかも聞いておきます。

失敗しやすい決め方:見学当日に空室が少ないと言われて契約する/「介護が必要になっても住み続けられます」を条件を聞かずに信じる/毎月の費用だけで比べて、介護保険の自己負担や実費を見落とす/本人が見学していないまま家族だけで決める。持ち帰って、本人と家族で書面を確認してから判断しましょう。

家族で確認を進める3ステップ

ステップ1:本人の希望と今の状態を整理する

ホーム探しを始める前に、本人がどんな暮らしを望んでいるか、今どんな支えが必要かを家族で共有します。本人を話し合いから外さず、分かりやすい言葉で選択肢を示しながら意思を確認することが大切です。

会話例:「これからの暮らしで、いちばん大事にしたいことは何?家に近いこと、食事、夜の安心、どれが気になる?」

ステップ2:候補を2〜3か所に絞り、同じ10項目で見学する

見学は、可能であれば本人と一緒に、食事の時間帯や夕方など普段の様子が分かる時間に行きます。10項目の答えは、口頭の説明と書面の記載が一致しているかも確認します。

会話例:「パンフレットに書いてある夜間の体制、実際には何人の職員さんで見ているか教えてもらえますか?」

ステップ3:書面を持ち帰り、費用と役割分担を決める

契約書と重要事項説明書を家族で読み、費用を誰がどのように負担するか、手続きや面会を誰が担うかを話し合います。きょうだいでの分担は親の終活、兄弟姉妹とどう役割分担する?、費用の整理は終活にかかる費用は何にいくら?も参考にしてください。

迷ったときの相談先

どこに相談すればよいか迷う場合は、終活の相談先はどこ?悩み別に最初の窓口を選ぶ方法で最初の窓口を整理できます。

要点チェックリスト

よくある質問

Q1. 住宅型有料老人ホームは、すべて登録制の対象になりますか?

一律に対象になるとは示されていません。厚生労働省の資料では、中重度の要介護者や医療的ケアを必要とする方などを入居対象とするホームを登録制の対象とする方向が示されていますが、具体的な範囲は今後の政令・省令等で定められます。検討中のホームが対象になるか、施行後どう対応する予定かは、ホームと、施設所在地を所管する都道府県・指定都市・中核市の有料老人ホーム担当窓口に確認してください。

Q2. 登録制が始まるまで、入居を待ったほうがよいですか?

一律には言えません。厚生労働省の検討会資料では登録制の施行は2027年12月の予定で、既存のホームには移行のための経過措置も予定されています。待つかどうかは、本人の心身の状態、今の住まいで安全に暮らせるか、家族がどこまで支えられるかによって変わります。待つかどうかで迷うときは、担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに状況を伝えて相談し、検討中のホームの契約内容は今の時点で書面により確認しておくと安心です。

Q3. 契約前に受け取っておきたい書類は何ですか?

重要事項説明書と入居契約書(管理規程などの付属書類を含む)を契約前に受け取り、持ち帰って家族で読む時間を取ることをおすすめします。費用の内訳、退去を求められる条件、前払金がある場合の返還の条件などに線を引き、分からない点は書面で回答をもらいましょう。契約内容の個別の判断は、消費生活センターや弁護士などの専門家に確認してください。

Q4. 説明や契約に不安があるときは、どこに相談できますか?

料金や契約の行き違い、強引な勧誘などの不安は、消費者ホットライン188で身近な消費生活相談窓口を案内してもらえます。介護サービスの使い方や暮らし全体の相談は、本人の住む地域の地域包括支援センターや市区町村の窓口が最初の候補です。ホームの運営に関する相談先は、施設所在地を所管する都道府県・指定都市・中核市の有料老人ホーム担当窓口に確認してください。

まとめ

  • 有料老人ホームの登録制を含む改正法は2026年6月25日に公布された
  • 施行は2027年12月の予定。対象範囲・基準の詳細は、今後の政令・省令などで正式に決まる
  • 住宅型は、介護サービスの受け方や夜間・医療の体制がホームごとに大きく違う
  • 制度の名前だけで判断せず、10項目を書面で確認してから契約する
  • 迷ったら地域包括支援センター、契約の不安は188へ相談する

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住まいの希望は、医療や費用、家族への連絡の希望ともつながっています。ホーム探しを始める前に、親が元気なうちに聞いておきたいことを一覧で確認しておくと、本人の希望に沿った比較がしやすくなります。

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出典・参考

「ニュースの事実」の記述は、次の厚生労働省の公表資料を2026年10月22日に確認しました。登録制の基準や施行日はこれから定められる部分があるため、最新の内容は各ページで確認してください。

この記事について

執筆:はじめての終活ガイド運営者(終活カウンセラー1級)。弁護士・介護の専門職などによる個別監修は未実施です。本記事は一般的な情報提供であり、契約・法律・介護サービスの利用・医療に関する個別の判断を行うものではありません。登録制の対象範囲・基準・施行日は今後定められる部分があり、ホームの体制や費用はホームごとに異なります。契約前は重要事項説明書と入居契約書を確認し、個別の判断は各窓口や専門家にご相談ください。