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執筆:はじめての終活ガイド運営者(終活カウンセラー1級)

自宅での看取りを希望するときの確認事項|訪問介護・訪問看護の選び方

自宅での療養について専門職と話し合う高齢夫婦と家族

結論:自宅での看取りは、家族の頑張りだけで支えるものではありません。本人の希望を確かめたうえで、訪問診療をする医師、訪問看護、訪問介護、ケアマネジャーがそれぞれ何を担うのかを知り、「夜間や急変時に誰へ連絡するか」「家族が限界になったらどうするか」まで事前に決めておくことが大切です。この記事では、自宅で最期を迎えたいという希望を家族で支えるときに確認したい7項目と、訪問介護・訪問看護の事業所を選ぶときの質問を整理しました。

はじめにご注意:本記事は、運営者(終活カウンセラー1級)が公的機関の資料を読んだうえでの一般的な情報の整理であり、医療・介護・法律・税務のアドバイスではありません。病状の見通しや医療的な判断は主治医に、介護保険の利用や負担額は市区町村・地域包括支援センター・ケアマネジャーに、相続・契約・税務の個別判断は弁護士・司法書士・税理士などの専門家にご確認ください。
この記事でできるようになること:在宅での療養・看取りに関わる職種の役割の違いを知り、家族で事前に確認したい7項目と事業所選びの質問を使って、相談の準備ができるようになります。

ニュース:2026年10月19日の厚生労働省資料

ニュースの事実:厚生労働省は、2026年10月19日の会議の資料を公表しています。会議ページと資料PDFは、記事末尾の出典・参考からご覧いただけます。

読み方の注意:これは審議中の案であり、制度として決定したものではありません。今後の議論で内容が変わる可能性があります。この資料によって、現在利用できる介護保険・医療保険のサービスや自己負担がすでに変わったわけではありません。最新の取り扱いは、市区町村、ケアマネジャー、医療機関に確認してください。

ここから先の内容は、ニュースとは別の一般的な解説です。制度の議論の行方にかかわらず、「自宅で最期を迎えたい」という希望を家族で支えるときに、今の時点で確認しておきたいことをまとめています。

自宅での看取りとは?まず知っておきたいこと

自宅での看取りとは、病気や老衰が進んだ方が、住み慣れた家で療養を続け、最期の時間を過ごすことを支えることです。病院のように医師や看護師が常にそばにいるわけではないため、医療と介護の専門職が自宅に訪問し、家族と役割を分担して支える形になります。

希望すれば必ず自宅で過ごせるとは限りません。病状、住まいの環境、家族の状況、地域で利用できるサービスによって、できることは変わります。また、自宅で療養を始めたあとに、本人や家族の気持ちが変わったり、入院や施設への入所を選んだりすることもあります。「途中で方針を変えてもよい」という前提で話し合うと、本人も家族も追い詰められにくくなります。

先に知っておきたい3つのポイント

人生会議(ACP)とは、もしものときに望む医療やケアについて、本人が家族や医療・ケアの担当者と前もって繰り返し話し合い、共有する取り組みです。家族で何を話し合うかは人生会議(ACP)は何を話す?家族で共有したい7つのことで、親に医療の希望を聞くときの切り出し方は親が元気なうちに聞いておくこと30項目(健康・医療)で詳しく紹介しています。

訪問診療・訪問看護・訪問介護の役割の違い

名前が似ているため混同しやすいですが、担当する内容と依頼の方法が異なります。次の表は一般的な役割の目安です。実際に何を頼めるかは、病状、要介護度、利用する保険、事業所の体制によって変わります。

担い手主な役割依頼・相談の入口確認しておきたい点
訪問診療の医師(在宅医・かかりつけ医)定期的な診察、薬の処方、痛みや苦しさを和らげる治療の方針、訪問看護への指示、最期の確認かかりつけ医、入院先の病院の相談窓口夜間・休日の連絡体制、往診の可否、看取りまで対応しているか
訪問看護(看護師など)病状の観察、医療的な処置、痛みや呼吸の苦しさなどへのケア、家族への介護方法の助言主治医、ケアマネジャー、訪問看護ステーション医師の指示が必要なこと、24時間の連絡・緊急訪問の体制、介護保険と医療保険のどちらで利用するか
訪問介護(ホームヘルパー)食事・排せつ・入浴・着替えなどの身体介護、掃除・調理などの生活援助ケアマネジャー(ケアプランに位置づける)医療的なケアは原則として担わないこと、早朝・夜間の訪問の可否、急な変更への対応
ケアマネジャー(介護支援専門員)介護保険サービスの計画(ケアプラン)づくり、事業所との調整、状況が変わったときの見直し居宅介護支援事業所、地域包括支援センター在宅での看取りの支援経験、医師・訪問看護との連携のしかた
地域包括支援センター高齢者の総合相談窓口。介護保険の申請や地域のサービスにつなぐお住まいの市区町村が設置するセンターどこに相談すればよいか分からないときの最初の窓口になる
家族本人の希望の共有、日々の見守り、専門職への連絡、手続き—誰がどの時間帯を担うか、休む方法、限界になったときの相談先

訪問看護は、病状や病名によって介護保険ではなく医療保険で利用する場合があります。どちらになるか、自己負担がどう変わるかは、主治医・訪問看護ステーション・ケアマネジャーに確認してください。

自宅での看取りを希望するときに確認したい7項目

次の7項目は、本人・家族・専門職で一度に決める必要はありません。最初の面談や退院前の打ち合わせで話題にし、決まったことから記録していきましょう。

  1. 本人の希望と、その変化
    どこで過ごしたいか、どんな治療やケアを望むか・望まないか、誰にそばにいてほしいかを聞きます。気持ちは変わってよいものとして、時々確かめ直します。本人が意思を伝えにくくなったときに、誰が本人の思いを代弁するかも話し合っておきます。
  2. 訪問診療をしてくれる医師と、最期までの対応
    自宅に来てくれる医師がいるか、定期の訪問の頻度、夜間・休日に連絡したときの対応、自宅での最期の確認まで対応しているかを確認します。
  3. 訪問看護の24時間の連絡体制
    夜間や休日に電話がつながるか、必要なときに訪問してもらえるか、その場合の費用の扱いを確認します。
  4. 介護保険の手続きとケアプラン
    要介護認定を受けているか、まだなら申請の手順を確認します。ケアマネジャーと一緒に、訪問介護、福祉用具(介護用ベッドなど)、訪問入浴などをどう組み合わせるかを決めます。
  5. 急変時・最期が近づいたときの連絡の順番
    呼吸や様子が変わったとき、まず誰に連絡するか(訪問看護か、医師か)を決め、電話番号を紙に書いて目につく場所に貼ります。救急車を呼ぶかどうかの考え方も、本人の希望と医師の方針を踏まえて前もって確認しておきます。
  6. 家族の分担と、休む方法
    誰がどの時間帯を担うか、仕事との両立はどうするかを話し合います。家族が休むために、短期間の宿泊サービス(ショートステイ)や一時的な入院などの選択肢があるかを、ケアマネジャーや医師に相談しておきます。
  7. 費用と、亡くなったあとの手続き
    医療費・介護サービス費の自己負担、福祉用具のレンタル代、おむつなどの日用品の費用を、誰がどの財布から払うかを決めます。負担が大きいときの軽減制度は、市区町村やケアマネジャーに確認します。亡くなったあとの死亡診断書の扱いや、葬儀社への連絡の順番も、医師・家族と確認しておくと慌てずに済みます。

失敗しやすい進め方:本人に確かめないまま家族だけで「家で看る」と決める/夜間の連絡先を決めずに退院する/一人の家族に介護が集中する/「最後まで家で」と約束してしまい、方針を変えにくくなる。本人の希望を大切にしながら、家族が続けられる形かどうかも一緒に考えましょう。

訪問介護・訪問看護の事業所を選ぶときの質問

事業所はケアマネジャーや病院から紹介されることが多いですが、家族からも質問してかまいません。厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」では、地域の事業所の所在地やサービス内容を調べられます。面談のときは、次のような点を聞いてみましょう。

訪問看護ステーションに聞きたいこと

訪問介護事業所に聞きたいこと

ケアマネジャーに聞きたいこと

どこに相談すればよいか分からない場合は、悩み別・最初の相談先で地域包括支援センターなどの窓口を確認できます。

家族で話すときの会話例

本人に希望を聞くとき

会話例:「これから体調が変わったとき、どこで過ごしたいか、今の気持ちを聞いておきたいんだけど、いいかな。決めなくていいし、あとで変わってもいいからね」

きょうだいで分担を話すとき

会話例:「お母さんが家で過ごしたいと言っているから、できることとできないことを正直に出し合おう。平日の昼と夜、週末、手続きを、それぞれ誰が担えそうかな」

きょうだいでの役割分担の決め方は、親の終活を兄弟姉妹で分担する方法で詳しく紹介しています。

要点チェックリスト

よくある質問

Q1. 自宅で看取るには、まず誰に相談すればよいですか?

入院中なら病院の相談窓口(医療ソーシャルワーカーや退院支援の担当者)、自宅で療養中ならかかりつけ医と担当のケアマネジャー、まだ介護サービスを使っていない場合はお住まいの地域包括支援センターが最初の窓口になります。どこに相談すればよいか分からない場合も、地域包括支援センターで案内を受けられます。

Q2. 訪問介護のヘルパーに医療的なケアも頼めますか?

訪問介護は食事・排せつ・入浴などの身体介護や生活援助が中心で、医療的なケアは原則として医師の指示を受けた訪問看護などが担います。一定の研修を受けた介護職が行える行為もありますが、範囲は限られます。何を誰に頼めるかは、ケアマネジャーと訪問看護ステーションに確認してください。

Q3. 厚生労働省で議論されている内容は、もう決まった制度ですか?

決まった制度ではありません。2026年10月19日の厚生労働省の会議資料は審議中の案で、今後の議論で内容が変わる可能性があります。現在利用できるサービスや自己負担は、市区町村、ケアマネジャー、医療機関に最新の情報を確認してください。

まとめ

  • 2026年10月19日の厚生労働省の資料は審議中の案で、制度決定ではない
  • 自宅での看取りは、医師・訪問看護・訪問介護・ケアマネジャーと家族で役割を分けて支える
  • 医療的なケアは訪問看護、生活の支えは訪問介護、全体の調整はケアマネジャーが担うのが基本
  • 夜間・急変時の連絡先と、家族が休む方法を最初に決めておく
  • 本人の希望は変わってよいものとして、時々確かめ直す

まず「本人の希望」を家族で共有することから始めませんか

サービスを探す前に、本人がどこで、どのように過ごしたいかを聞いておくと、医師やケアマネジャーとの相談がぐっと進めやすくなります。医療の希望の聞き方は、次の記事でまとめています。

親が元気なうちに聞いておくこと30項目を見る会話例・印刷用の確認シート付き

出典・参考

ニュース部分は厚生労働省の会議ページと資料PDFにもとづいています。会議資料は審議中の案であり、制度として決定したものではありません。

この記事について

執筆:はじめての終活ガイド運営者(終活カウンセラー1級)。医師・看護師などの医療職、弁護士・司法書士・税理士による監修は受けていません。本記事は一般的な情報提供であり、医療・介護・法律・税務の個別の判断を行うものではありません。病状の見通しや治療・ケアの方針は主治医に、介護保険の利用や負担額は市区町村・地域包括支援センター・ケアマネジャーに、相続・契約・税務に関わる判断は弁護士・司法書士・税理士などの専門家にご相談ください。