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エンディングノートはいつから書く?年代別の始めどき
「エンディングノートって、まだ早いですよね?」——50代の方からよくいただく質問です。私の答えはいつも同じで、「思い立った今が、いちばん若くて、いちばん書きやすいとき」。この記事では、なぜ早めに始めるのが良いのか、そして40代・50代・60代・70代以降それぞれの年代で「何から書くべきか」を解説します。
結論:エンディングノートに「早すぎる」はない
エンディングノートは遺言書と違い、死の準備だけのためのものではありません。口座やパスワードの整理は災害や急な入院への備えになりますし、医療の希望は年齢に関係なく突然必要になることがあります。
また、エンディングノートは判断力があるうちにしか書けません。認知症などで判断力が低下してからでは、本人の本当の希望を書き残すことが難しくなります。「まだ元気だから早い」のではなく、「元気だから書ける」のです。
年代別・始めどきと優先項目
とはいえ、年代によって「書きやすい項目」「優先すべき項目」は変わります。相談の現場での実感をもとに整理しました。
40代:もしもの備えとして「情報の一覧化」から
40代は住宅ローン・保険・子どもの教育など、お金まわりが最も複雑な時期です。死の準備というより、「配偶者が把握できていない情報を一覧化する」つもりで始めましょう。
- 優先項目:銀行口座・保険・ローンの一覧、勤務先の連絡先、デジタル情報
- きっかけになりやすい出来事:住宅購入、親の介護の始まり、同世代の病気の話
50代:親の終活と「自分ごと」が重なる時期
50代は親の入院・介護・相続に直面しやすく、「情報がなくて困る」経験を自らする時期です。その経験をそのまま自分のノートに活かせます。親に書いてもらうのと並行して、自分も書き始めるのが理想です(親への切り出し方のコツも参考にしてください)。
- 優先項目:財産一覧、医療の希望、実家・お墓に関する情報の聞き取りメモ
60代:定年を機に、本格的な「書きどき」
60代は時間の余裕ができ、退職金や年金でお金の棚卸しが自然に発生する、エンディングノートのベストシーズンです。実際、市販ノートの購入層も60代が中心といわれます。
- 優先項目:全項目。特に医療・介護の希望、葬儀の希望、財産一覧
- ポイント:夫婦それぞれ1冊ずつ書く。お互いの希望を話し合うきっかけにもなります
70代以降:優先順位を絞って、家族と一緒に
70代以降で初めて書く場合は、全部を埋めようとせず、家族が本当に困る項目に絞るのがコツです。お子さんやお孫さんに聞き書きしてもらう形も、会話が生まれておすすめです。
- 優先項目:①財産・口座の一覧 ②医療・延命治療の希望 ③連絡してほしい人のリスト
「まだ早い」と感じる方へ:3つの誤解
誤解1.「書いたら死を認めるようで縁起が悪い」
エンディングノートを書いた方の多くが「かえって気持ちが軽くなった」「やり残しが見えて前向きになれた」とおっしゃいます。書くことは死の準備ではなく、不安の整理です。
誤解2.「一度書いたら変えられない」
法的な書面ではないので、何度でも書き直せます。むしろ書き直す前提のノートです。年代が変われば希望も変わって当然です。
誤解3.「財産が少ないから必要ない」
財産の多い少ないに関係なく、口座の解約・葬儀の連絡・スマホの解約は必ず発生します。エンディングノートが力を発揮するのは、むしろこうした日常の手続きの場面です。
始めどきを逃さないための工夫
「いつか書こう」と思ったまま数年経つのが、いちばんよくあるパターンです。次のようにきっかけを予約してしまいましょう。
- 誕生日・お正月・敬老の日など、毎年の節目を「見直しの日」に決める
- 先にノートを買ってしまう(手元にあると書き始めるハードルが下がります)
- 家族と「お互い書こう」と約束する
書き方の手順は書き方完全ガイドで、ノート選びはおすすめ10選の比較記事で詳しく解説しています。
まとめ
- エンディングノートに「早すぎる」はない。判断力があるうちが書きどき
- 40代は情報の一覧化、50代は親と並行、60代は全項目、70代以降は3項目に絞る
- 「縁起が悪い」は誤解。書いた人ほど前向きになれる
- 節目の日を「見直しの日」に決めて、書きっぱなしを防ぐ