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家族が亡くなったあとの相続手続き|流れとやることリスト
家族が亡くなると、悲しむ間もなく多くの手続きが押し寄せます。しかも相続の手続きには期限があるものが含まれるため、「知らなかった」では済まないことも。この記事では、終活カウンセラー1級の視点から、相続手続きの全体の流れを時期の目安つきで整理し、あわせて生前にできる備えを解説します。
はじめにご注意:本記事は一般的な流れの紹介であり、法律・税務アドバイスではありません。期限や必要書類は個別の事情・最新の制度によって異なります。実際の手続きは、市区町村・年金事務所・税務署・司法書士・税理士・弁護士など、各窓口・専門家にご確認ください。
相続手続きの全体像:3つの時期に分けて考える
手続きは数十種類ありますが、大きく3つの時期に分けると見通しが立ちます。
- 直後(〜2週間程度)——死亡届、葬儀、健康保険・年金関係の届出など「役所まわり」
- 落ち着いてから(〜数か月)——遺言書の確認、相続人・相続財産の調査、遺産分割の話し合い
- 期限のあるもの——相続放棄や相続税の申告など、法律上の期限がある手続き
時期別・やることリスト
直後にやること(役所・生活関係)
- 死亡届の提出、火葬(埋葬)許可の手続き
- 健康保険・介護保険・年金関係の届出
- 世帯主変更(該当する場合)
- 公共料金・電話・サブスクなどの名義変更・解約(デジタル関係はデジタル遺品の記事参照)
落ち着いてからやること(相続の中核)
- 遺言書の有無を確認する——自筆の遺言書が見つかった場合、家庭裁判所の検認が必要なことがあります(勝手に開封しないよう注意。遺言書の種類の記事参照)
- 相続人を確定する——戸籍をさかのぼって取得し、誰が相続人かを確定します
- 相続財産を調査する——預貯金・不動産・有価証券に加え、借金などのマイナスの財産も。ここでエンディングノートの財産一覧があるかないかで、負担が大きく変わります
- 遺産分割協議を行う——相続人全員で話し合い、合意内容を書面(遺産分割協議書)にします
- 名義変更・解約手続き——預貯金の払い戻し、不動産の相続登記など。不動産の相続登記は義務化されており、正当な理由なく放置すると過料の対象になる場合があります。詳しくは法務局・司法書士にご確認ください
期限に注意が必要な手続き
一般に、次の手続きには法律上の期限があるとされています。該当しそうな場合は、早めに専門家へ相談してください。
- 相続放棄・限定承認——自分が相続人と知ったときから原則3か月以内に家庭裁判所へ。借金が多い可能性がある場合は特に重要です
- 準確定申告——亡くなった方の所得税の申告。原則4か月以内
- 相続税の申告・納付——相続の開始を知った日の翌日から原則10か月以内。基礎控除の範囲内なら申告不要の場合もありますが、判断は税理士・税務署にご確認ください
ご注意:期限の起算日や例外は個別の事情によって異なります。上記はあくまで一般的な目安です。正確な期限は必ず専門家・各窓口にご確認ください。
専門家に相談したほうがよいケース
- 借金があるかもしれない(相続放棄の期限があるため最優先で相談)
- 不動産がある(相続登記が必要。司法書士の領域)
- 相続人同士の意見が合わない(弁護士の領域)
- 相続税がかかりそう(税理士の領域)
- 戸籍集めや書類作成の時間が取れない
「誰に頼めばいいかわからない」という方は、司法書士・行政書士の無料相談サービス比較の記事で、士業ごとの得意分野と無料相談の探し方を解説しています。
生前にできる備えこそ最大の対策
ここまで読んで「大変そう…」と感じた方にこそお伝えしたいのは、この負担の大半は、生前の準備で軽くできるということです。
- 財産の一覧を作っておく——相続手続きで最も時間がかかるのは「財産探し」です。エンディングノートの財産ページ(書き方はこちら)が、そのまま家族の地図になります
- 遺言書を検討する——分け方で揉めそうな要素があるなら、法的に有効な遺言書が最大の予防策です(種類と費用はこちら)
- 家族と共有しておく——書類の保管場所、加入保険、菩提寺など、「聞いておけばすぐ済んだのに」という情報は驚くほど多いのです
まとめ
- 相続手続きは「直後」「落ち着いてから」「期限のあるもの」の3つに分けて考える
- 相続放棄(原則3か月)など期限のある手続きは、早めの専門家相談が安全
- 不動産の相続登記は義務化されている。放置しない
- 手続き負担の大半は、財産一覧・遺言書・家族との共有という生前の備えで減らせる